さほど広くはない部屋の窓から見下ろした格納庫に、大なり小なりの損傷を受けたMSが次々と運び込まれてくる。
その中に一体、四肢のいくつかをもがれ大破した異色のMSがあった。
整備士たちの手によってコックピットから引きずり出されたパイロットと共に、相当の量の赤い雫が広い空間へと飛散していく。
手際良く治療ポッドへと収容されていくパイロットの顔が、運ぶ腕の隙間から見えた。
「彼は、助かる?」
眼下の一連の動作から視線を外すことなく、斜め後ろに立っていた“彼”に問いかける。
できるだけ、無機質に、平淡に。
一切の感情はなく、ただ聞いてみただけなのだと思われるように。
けれど、彼―――リボンズはそんなささやかな抵抗さえも許さない、と言わんばかりに。
耳元に近づけた唇で、甘く、けれど残酷な言葉を囁いてくる。
「助けたいかい? 、君と同じ存在である彼を…、助けたいかい?」
「…っ、……ぁ…」
囁きながら、後ろから這わされた指が喉元を艶めかしく這う動作に。
堪えれず小さく声を洩らす。
「ああ、でも今の君は彼と全く同じ存在では無いか。今の君の姿を見たら、彼はひどく驚くだろうね。」
「…ッ、ひ……ァ、…ぁっ…」
性急に下腹部の性感帯を弄ってくるリボンズは、そう耳元で囁くと。
手際良くズボンを下ろして、露わになった尻の窄みへと、熱い猛りを押し付け捻じ込んできた。
「ぁ、あっ…、……ぁ、ンッぅ…ぁ…は、ぁっ…」
「今で丁度あのパイロットと同じ年に見える位かな?でも、こんなナリじゃ君だって、気づいてもらえないかもしれないね、」
「…ン、ぁ……やっ、ぁ…あっ…!」
透明なガラスに勃ち上がった乳首を押し付けられるようにして、リボンズが激しく腰を打ちつけてくる。
眼下の格納庫では、パイロットを収容した治療ポッドが収容口を閉じかけていた。
あれほどの怪我だ。
意識はないのだろうが、無意識的に歪められた眉根の動きに。
小さな小さな、声にならない“声”を聴いた。
「……ッ、…レ、ル……ヤ…っ、ぁ…あぁぁっ…!」
「気に入らないな。でも、彼は助けてあげるよ、。
君のお願いを叶えてあげるよ。でも、これでまた一つ、僕に借りが増えたね。」
怜悧な囁きと共に、リボンズがひときわ大きく腰を打ちつけ。
生理的に吐き出される白濁を、抜くこともなくナカへと容赦なく注ぎ込んでくる。
そうして、ずるりと引き抜かれて、じわりと太ももを伝っていく白濁の粟立つ気持ち悪さと共に。
俺はガラス伝いに崩れ落ちながらも、視界から遠ざかっていく治療ポッドを見えなくなる最後まで目で追い続けた。
「ア レ ル ヤ」
荒くなった息を整えながら、唇だけを動かして、音に紡がずその名を呼んだ。
無口な愛