「…っ、ふ……ァ、……ッ、も…やめ…てっ…」
自分でもなんて情けない声なんだろう、と思う。
だが、これ以上張りのある声が出せない。
何故ならば。
抗おうとして大声を出そうとすると、そうさせまいとするが舌の裏側まで使って愛撫をしてくるからだ。
「ッ、…ぅ……だ、だめ…だ、ッ……、僕っ、もう…!」
迫りくる限界に泣きそうになりながら哀願しても、は行為をやめようとはしてくれない。
それどころか。
「ン…、口の中に出しても…いい、よ?」
そんな事を平然と言い放つと、更に口淫を深くして責め立ててくる。
いつ誰が通るともしれない廊下と扉を一枚隔てただけの狭い部屋の中。
その扉すらいつ開かれるともしれない。
なぜならば、この部屋が誰でも立ち入り可能な日用品をしまい込んでいる部屋だからだ。
そんな部屋で、そんな場所で!
だらしなく戸棚の側面に背を預け、立て膝になり僕の股間に顔を埋めて。
悦楽した表情で口淫に興じるに為すがまま、されるがまま。
非常に情けないとは思うものの、意表を突かれ仕掛けられた愛撫に、体はとても正直な反応を示し。
また、自分自身も常日頃から思いを寄せていたの猥らな様子に。
抵抗する、というまっとうな選択肢も、早々に放棄してしまった。
僕はなんて人でなしなんだっ…!
そう心の中で叫ぶ。
声はもう、そんな心の叫びを出す余裕すらない。
「だ、っ…ダメだよっ…、っ、もうほんと…我慢、できなくなるからっ…ほんと、離し…て…ッ…」
一言吐き出すだけでも、その言葉と共に爆発寸前のモノが爆発しかねないのに…。
の口の中に出す…だなんて、そんなの…、そんなの駄目だよっ!
自慰でさえそう滅多にしないのだ。
そんな溜まりに溜まった吐精物をの口の中になんて!!冗談じゃない…!
そんな必死の思いでの肩を掴み、引き剥がそうと。
限界の瀬戸際でなんとか、吐精するのを我慢しているのに…。
がにっこりと綺麗な笑みを浮かべて、上目づかいに僕を見上げ。
限界の瀬戸際から、快楽の泉へと僕を優しく突き落していく。
「だーめっ…、俺がちゃんと受け止めるから…、出して、ね?アレルヤ…」
ひと際強くすぼめられた咥内が激しく上下にスライドをして。
ざらりとぬめつく舌が竿に絡みつく感覚に。
「っ、…ィ………ク、ぁ…ぁああっッ…!」
僕はあっけなくの口の中へと精を放った。
休憩中の一コマ
セクハラする人、される人 4