「一応聞くけどさ、やっぱり何にもなしで拘束取ってくれるってことは…無いんだよ、な…?」
「聞くだけ無駄だとは思わないかい、・?」
「…そう、ですよねー…はは、ははははは………うわぁーーーーーん、お前ら全員大っきらいだぁああああああああ!!!!!」
目覚めてからかれこれ30分近くが経過したころに、重く閉ざされていた扉がギィ…と重い音を立てて開き。
その開いた扉からリヴァイヴが頭だけをひょこりと覗かせ、俺のいるベッドの方を確認するように覗き込んできた。
「起きてまーす。ていうか、これ…外して?」
首だけを辛うじて扉の方のリヴァイヴに向けて、無駄だろうなぁと思いつつも、ささやかなお願いをしてみる。
すると、案の定というか、まぁ案の定なのだが、NOの返事が即答で返ってきた。
「厭だね、というか残念ながら僕には君をどうこうできる権限がそうなくてね、悪いね」
「あー…、そう…」
軽い口調のリヴァイヴの返事に。
“そうだよなー、上には悪どい二人がいるもんなー。完全に対等ってわけじゃなさそうだもんなー…おまえら…”
…なんて、とてもじゃないけど口には出せない相槌を呑気に心の中で返していると。
リヴァイヴの頭がゆっくりと開いた扉からフェードアウトしていくのが視界の端を掠めた。
「…って、ちょ…どこ行くの?!」
慌てて大声を出して、リヴァイヴを呼びとめる。
部屋に入ってくるのかとおもったら、入ってこずになんだか俺のことを確認してるだけみたいだし。
会話をしている間にも強弱をつけてナカを刺激してくるローターと、扉に手をかけた手ぶらなリヴァイヴの様子からして。
リヴァイヴはこのローターを操作していない可能性の方が高い。
じゃあ誰がこの俺のナカにあるローターの強弱とかの操作をしているのか…。
とても…、いや、とてつもなく嫌な予感がする。
嫌だ、行かないでっ…!
俺を一人にしないでぇえええええ!!!!
リボンズやリジェネと比べると、まだ優しい扱いをしてくれるリヴァイヴはある意味最後の頼み綱的存在だった。
まぁ、リボンズやリジェネに遠慮して、あまり酷くしてこないというのが大きいのだとは思うものの。
それでも、リヴァイヴの存在は不安を和らげてくれる上でもとても重要だったのだ。
だが、必死の懇願という名の涙目になりつつも送り続けた熱い視線も。
前二人の権力の前には到底、太刀打ちなど出来る筈もなかった。
「がちゃんと起きたら報告するように、ってリジェネ・レジェッタに言われててね。ま、せいぜい可愛がってもらうといいよ」
「あ゛ーーーーーっ、待っ……」
にっこりと満面の笑みを浮かべてそれだけを告げたリヴァイヴの姿が。
パタン…と虚しくも閉められた扉の向こうに完全に消える。
こっちの言葉なんてまるで聞いちゃいねぇ…。
「お前らなんてっ…、お前らなんて…っ、大っ嫌いだぁあああああこんちくしょぉおおおおおお!!!!!」
そんな感じで、思いの丈を虚しく閉まった扉の方に向かって吠えまくっていたら。
リヴァイヴに報告を受けたリジェネがにっこりと先ほどのリヴァイヴ同じく満面の笑みで扉を開けてやってきたというわけだ。
「お前といいリボンズといい、なんで俺で遊ぼうとすんだよぉおおおおおお!!!!外せよっつーか、何勝手に突っ込んでんだよぉおおおおお!!!!」
「そりゃあ決まってるじゃないか、君が遊び甲斐に富んでるリボンズのお気に入りだからだよ。リボンズにここまで思われてるなんて、いいことじゃないか、」
近づいてきて頬に掌を添えてくるリジェネに、これ以上ないというほどのしかめっ面を向けて。
俺は盛大に吠えた。
「全っ然!よくねぇよ、バカーーーーーーーっ!!!!!」
リボンズ様と俺。 4