どうせなら、華々しく当たって砕けてしまいたいでしょ?



「何故最初からそういう考えなんだ…」

はぁ…と背後で溜息をつくティエリアに。

「だって、絶対私アレルヤによく思われてないもん!」

そう言って、勢いよく振り返る。



「…ッ!こっちを向くなっ!」

「あ、ごめん…」

瞬時に顔を赤く染めるティエリアに、自分がまだ着替え中で、下着もろくに着けていない格好だったのを思いだす。

「悪いんだけど…ごめんついでに…そこにある黒いブラ、取って?」

「…おまえ…なぁっ…」

剥き出しのままの胸を、とりあえず片腕で覆い隠しながら。
自分よりもティエリア側に落ちている黒い下着を指さして言う。


顔を真っ赤にしながらお小言を言いそうになるティエリアを。

「もー、今さらでしょ?私とティエちゃんの間柄で隠し事なんてないも同然じゃない」

なんて、軽くあしらいかわして。
ブツブツと怒りながらも、指し示したブラを私の方へと投げ寄こしてくれる、そんなティエリアに。

「ありがと、大好き」

と、ちゅっと投げキッスをする。


「は…早く服を着ろっ!貴様のその格好、万死に値するっ!!」


そんな慌てふためいた声を背で聞きながら。
ブラの留め金をカチリと嵌め込ませ。

肩口が大きくあいたセーターに、かなり短めのレースのついたスカートを穿いて。
絶対領域的なニーソに足を包ませて。


「戦闘準備、完了っ!」

待ちくたびれたといわんばかりの視線を向けてくるティエリアへとポーズまで決めて振り返る。


「…はぁ、バカなことしてないで。準備ができたなら行くぞ」




準備完了。