苛立ちを隠すこともなく、剥き出しにして。
僅かに朱がさし腫れた頬に、優しく触れる。

「ごめんね、痛い?」

聞きながら、その優しい声音とは裏腹に、触れた指先に少しずつ力が込められ。
次第に強まる痛みに、籠った苦渋の声にすらならない呻き声を弱弱しくあげる。

「痛いんだ?でも、僕はこれよりももっと痛い思いをしたんだよ?」

そう囁いて。
眉尻を下げ、悲しみの表情を作ったアレルヤが、肩口に僅かに掛かっていたキャミソールの紐をぐっ…と引き下げる。

「……っ、……ひッ…、……ぅ…」

「これと、…これ……かなぁ? 僕、ここには付けたことないよね?」


露わになった胸元に這わされたアレルヤの指が、白い肌に散る赤い花々をなぞりながら。
優しい声音で、耳元で囁く。



「“彼”はどんなだった?こんな痕を残させるくらいだもんね、よかったんでしょ?ねぇ、?」

「…や……っ…、アレ…ル…―――っ、…ン…」


めいっぱい掌に収めて押し潰すように揉みしだいてくるアレルヤに、懇願の声を上げようとすれば。
それすらも許さない、と言わんばかりに、アレルヤが唇を重ねてきて。

それに気を取られている隙に、アレルヤが下着ごとズボンを引き下げ。
先走りの雫が滴るソレを、ぐっ…と茂みの奥の割れ目へと宛がった。


「…ぃ…、やっ……イヤっ、…アレル…ヤッ…!」



ゆっくりと視界に映り込むアレルヤの口元が、いびつに弧を描くように歪められ。

紡がれる言葉と共に、アレルヤの熱がナカへと無理矢理捩じり込まれた。




「君が誰のものなのか、もう一度その躰に刻んであげるよ、





を知る日



「ああ、心配しなくていいよ。“彼”には君の勘違いだった、って言っておいたからさ。
終わったら、医務室行こうね、。君が身籠っていいのは僕の子だけなんだよ。」