痛い、いたい…
躰のいたるところが、痛い
「ぃ……ッ…、ぁ……ァ…」
痛みと共に目覚める朝に、少しずつ、堕ちていく。
「おはよう、よく眠れた?」
重たい瞼をゆっくりと開いていくと、ベッドサイドの椅子に腰かけていたアレルヤが、甘い声音で話しかけてきた。
「昨日いっぱい声出しちゃったから、喉嗄れちゃってるでしょ?お水、持ってくるね」
柔らかな笑顔を浮かべながら、アレルヤが椅子から立ち上がり。
飲料水のボトルが入った冷蔵のボックスへと手を伸ばす。
そうして、取り出したボトルを片手にくるりと体を反転させると、ベッドの上でもたついていた私を見つけ。
僅かに苦笑しながら戻ってきた。
「大丈夫?」
少しだけ心配そうな表情を浮かべながら、近づいてくるアレルヤが。
ベッドの上に座りこもうとしてふらついた私の躰を支える様にして、起き上った私の腰にするりと手を回す。
そうして、自分もベッドの端へと腰を掛けると、声無く俯いた私の顔に、横からそっと手を伸ばし、額に手を当て、うーんと唸った。
「熱は、でてない…かな? 喉、痛いでしょ?はい、これ飲んで。」
額から下ろした掌がすっ…と首元まで下がったかと思うと、その手が顎をぐいと掴み。
上を向かされる。
「…と思ったけど、飲ませてあげるよ。零さず飲んでね、」
くすりと笑みを浮かべたアレルヤが、ボトルの水を口に含み。
乾いた唇を覆うように水に濡れた唇を重ねてきた。
「…ン、っ――――ぅ、…ン…っ」
ゆっくりと流し込まれる水分が、嗄れた喉を潤していく。
「…っは、…今日は零さず全部飲めたね。ご褒美、あげなきゃね」
柔らかな笑みで、甘い声で、逞しい腕で、私の躰をぎゅぅ…と掻き抱いてくる。
それだけなら、とてもとても、幸せな恋人同士。
けれど。
私はアレルヤを愛おしい恋人と思えるほどにアレルヤを愛することは出来なくなっていて。
アレルヤは私を愛おしい恋人だと言うには有り余るほどに、私に執着してしまっていた。
「ッ、…ァ…あっ、……ぁっ…ァ…イく、イくよ、ッ…!」
上擦った声が途切れるのと同時に、限界まで膨張した陰茎から吐き出された熱い白濁が。
飛び散らし、顔を、胸を、濡れ汚していく。
「昨日もいっぱいしたのにね。の綺麗な顔に僕の精液がかかるって想像してシたからかな?」
射精してなお硬度の衰えない陰茎にさらに手淫を加えながら、アレルヤがにこりと微笑む。
「今度はの口でイカせてほしいな」
ひとつの愛の形 歪