見上げた空は、満天の星空で。
煌々と輝く幾千幾億の星が、降り注いでくるかのように綺麗だった。


彼がこの家に帰ってきて、3回目の夜が過ぎようとしている。

「ぁ…っ……やっ、激し……っぁ、ああっ…」

片足は重たい鎖に繋がれて。
片足は覆い被さる彼の体の腰から外へ、だらしなく垂れ。

片腕は螺旋階段の柵の一つに金色のリボンで繋がれて。
片腕は彼が掴みあげて離さないまま。


掴まれた腰目掛けて幾度も幾度も。
灼熱の肉棒を穿たれる、その律動のままに。

彼―――ハレルヤの名を、うわ言のように紡ぐ。

「ンっ、…ぁ…イ…ぃ……ハレル、ヤ…」

その瞬間に、色の違う左右の瞳が、悲しげに歪められる。

なぜそんな顔をするの?
なぜいつものように甘いキスをしてくれないの?

私、あなたが帰ってきてくれて嬉しいのに…

「―――…っ…好き、大好き…っ、ハレルヤ…」

快楽に溺れ虚ろになりかける意識をなんとか繋ぎ止め、必死で紡ぐ睦言に。
返ってくる言葉の端に、あなたの優しい笑みは…無い。


「…っ、僕も…だよ、…。…愛してる」

アレルヤのような声で、囁く言葉に。
僅かな違和感を覚えながら。

「…っ、イ…ッく…」

幾度目ともしれない欲望の飛沫がナカに吐き出されるのを。
感じながら、夢へと堕ちる。


の味。