口元に宛がわれたスプーンを、僅かに開いた唇で食(は)む。
彼が世話焼きだとは今まで見てきたいろんな光景のおかげで知っていたが、まさかここまでだとは思わなかった。

「どうだ、美味しいだろ?」

流し込まれる液体を飲み干した喉に、彼が口付けをしながら、問う。

「…ん、ッ…おい…し………」

答えながら、けれどくすぐったい感触に、吐き出す言葉が途切れ気味になる。
喉に這わされていた唇が、僅かに下がり。
ネグリジェの肩ひもを噛んだ歯が、二の腕辺りまでひもを摺り落とす。

「やっ、……ぁ…」

上げた声に開いた唇に、細く長い指が入り込み。
濡れた舌から唾液を掬い、絡め取るように弄ぶ。


「ココ、勃ってる…。…感じた?」

そう言って、彼―――ニールが。
摺り落ちたネグリジェが僅かに掛かり隠されていた乳首を乳房ごと、片手で下から持ち上げ軽く揉みしだく。

「んっ、ぁ……やっ…ぁあ…」

揉みしだく指が、悪戯にぷくりと勃ち上がった乳首を掠め。
愉悦に満ちたニールが、吊り上げた口の端で囁く。

は本当に、淫乱な悪い子だなぁ”

…と。



カラン…と軽い音を立てて、スプーンが床で踊る。

「ね、ぇ……もっと、ちょうだ、い…」

強請る様に口内を弄る指を甘噛みして。
勢いのままにネグリジェを剥いだニールが、露わになった胸に舌を這わすのを、待つ。


「あ、は…ぁ…、もっと…もっとよ…!」



者はどちらか。