モノクロの格子に囲まれた部屋の片隅で。
彼らが嗤う。
「動いちゃダメだよ、…」
くすりと笑いながら、リジェネが手にした花をまた一輪、活ける。
「ぁ……ぁあ…ぅ、っ……んっ…ぁ…」
「ああ、もうほら…動いちゃダメだってば。ちょっと押さえてて、ティエリア」
「わかった。ほら、動くな…・」
背後から抱きかかえられた上に、ティエリアが紐で吊るしあげられた膝裏に腕を回して持ち上げそのまま固定する。
「やっ…ぁ、いやっ…いやあぁっ…!」
恥ずかしすぎる格好に、声を荒げて首を振る。
けれど、それだけだ。
くすくすと目の前で笑うリジェネは新たな花を手にして、それをどういう風に活けようかと吟味しているし。
私を抱きかかえているティエリアも、リジェネの趣旨を面白がってか。
僅かに口の端を引き上げて、暴れた際に乱れた着物の首元へと顔をうずめて赤い花を散らせていく。
「いい恰好じゃないか、・」
ぼそりと耳元で囁かれ、羞恥に耳まで真っ赤に染める。
花は、普段なら下着の中で誰の目にも触れさせられない場所に、活けられていた。
百合に桔梗に、かすみ草に…。
もう、何本の花が彼―――リジェネの手によって活けられただろう。
「うん、これはここがいいかな…。どう思う、ティエリア?」
「いいんじゃないか?」
「だよね、じゃあ…これはココ…っと」
割れ目の襞に指を這わせたリジェネが、鋭利な切り口の茎で入口をツンと突いて。
焦らす様に僅かに挿し入れ、「んー…」と唸りながら、挿し入れた茎を引き抜き、そしてまた、僅かに挿し込む。
「っ…んっ…ぁ、あっ…」
痛いのか、気持ちいいのか。
どちらともつかない痺れがそこから広がって、自然と腰がゆらりと揺れる。
「遊んでないでさっさと挿れろ。が困ってる…、だろう?」
歪んだ口元がそう告げて、私の唇に重ねられる。
「そうだね…ティエリア」
覆われた暗転した視界の端に、愉悦を含んだリジェネの声を聞いた。
「これは僕たちから君への最上級の愛情表現だよ。めいいっぱい、受け取って、ね?」
晩餐の花。