右手にティエリア、左手にリジェネ。
両手をがっちりと塞がれて、がっくりとうなだれながら。
人通りの多いショッピング街を3人並んで歩く。

両隣からは、あれもいい、これもいいと非常に楽しそうな声が聞こえてくる。
が、俺は素直にショッピングを楽しめるほどに図太い神経は生憎ながら持ち合わせていなかった。
観念したつもりだった、でもやっぱり嫌だ。

ちらりとうつむいていた顔をあげて辺りへと目をやれば、案の定。
女性達の熱い視線が両隣へと注がれている。

そして、当の本人たちはと言えば、熱い熱すぎる視線など、まぁあああったく気に留める様子もなく。
ショッピングをエンジェルスマイルを振りまきまくりで、あれも似合う、これなんかどうだ?などと最大限に楽しんでいる。


最悪だ…!
何が、何で、って?
そんなの決まってるじゃないか。
この両隣より背が頭一つ分低い俺が、彼女達からこいつらの女と間違えられてこいつ等とは別枠の熱い視線を注がれてるからだ。

ざけんなちくしょーーーーーー!!!俺は男だっ!!

纏わりついてくる視線がうっとおしくて、そう叫んでしまいたい衝動に駆られつつ。
先ほど一度叫びかけたら、二人して俺を瞬間で路地裏に引きずり込んだかと思ったら、

“今日一日はは僕たちのオンナでしょ?だったねぇ、ティエリア?”

“ああ、そう記憶している。”

“何、僕らにこんなところに引きずり込ませて…、悪いコトしてほしいわけ?”

なんて、意地の悪い笑みで言われて、いろいろ手酷い悪戯をされた為。
自重しておく。






ラ↑






路地裏に、一歩足を進めれば。
そこは全然違う世界。

薄暗い、浅い吐息だけが耳に残り。
生暖かい舌が肌を這う感触だけが、妙にリアル。


「ちゃんと支えててね、ティリア」


そう言って、リジェネが壁に背をつき凭れたティエリアに俺を押し付け。

「わかっている。それより、早くしろ。誰も通らないわけじゃない」

ティエリアがなんの苦の造作もなく、俺の脚を抱え上げて。
後ろから耳朶に舌を這わせて、煽る様に舐めあげてくる。

、お前もあまりよがるなよ?他のヤツラに聞かせていいほどお前の声は安くない、だろう?」


「やめる…って、……っぁ、…選択肢…は、ねぇの、かよ……っ」

言う間にも、ワンピースを胸元まで捲りあげたリジェネが。
前からゆっくり覆いかぶさり、ベルトを外し、ズボンの前をくつろげていく。

「あるわけ無いだろう、僕たちをここまで欲情させた、君が悪い」

背後のティエリアが僅かに体を動かせて、何か硬いモノがあたった…!と身を震わせれば。
反り立つソレを窄んだ蕾に押し付けたリジェネが、耳元で囁きながら腰を密着させてくる。

「挿れるよ、